自分を頼ってくれるのはとても嬉しい。
だがこれは拷問に等しいな・・・。
そう思いながらグレイは隣に眠っている少女、アリスの髪を梳いた。
ここはグレイの私室でアリスの部屋ではない。
なのに何故彼女がここで寝ているのかと言うと少し時間を戻すことになる。
いつものようにちょっちゅう血を吐いていて病弱であり尚且つ仕事をサボる困った上司の世話をし終えて丁度グレイが睡眠をとろうとしていたらアリスが尋ねてきたのだ。
「こんな時間にごめんなさい」
その顔は本人は気づいていなかったのかも知れないが泣きそうだった。
「アリス?どうしたんだ?」
グレイは色々な意味を込めてそう尋ねた。
「いえ・・・ちょっと」
アリスは視線を外して続きを口にするかを迷っているようだった。
そんなに言い難いことなのだろうか。
「言ってくれ何かあったのかと気が気じゃない」
「・・・悪い夢を見たの」
アリスは恥ずかしそうに目を伏せた。
「それで眠れなくて・・・そしたらアナタの顔が浮かんだから」
それでこの少女はわざわざ自分の部屋に尋ねて来てくれたのだろうか。
そう思うと彼女には悪いが微笑まずにはいられない気分になってしまう。
もしアリスがグレイに視線を向けていたら彼女に微笑んでいるグレイの姿が映ったに違いない。
「君がいいのならここで眠ればいい」
「いいの?」
「ああ、俺も丁度眠るところだ」
アリスはグレイのベッドに恐る恐るといった様子で入ってきた。
そしてグレイが腕枕をしてやりながら髪を梳くように撫でているといつの間にか眠ってしまったのだ。
そして話は序盤に戻る。
自分を頼ってくれたことがグレイは何より嬉しかった。
たとえソレが時計屋の代わりであっても今傍にいるのはグレイだ。
それに
時計屋には返さない。
何があっても。
たとえアリスが泣き喚いてもきっと自分の元から放さないだろう。
嫌、放せないの間違いか。
アリスのことになると余裕がなくなる自分を哂いながらそれでもこの子にならばとグレイは思った。
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あははは 汗
完璧エセですね・・・
文才が欲しい
アリスのことが好きな大人グレイが書きたかったのですよ。